イギリス英語とアメリカ英語
「アメリカ英語が怖くなくなりました」
生徒さんが昨日うれしそうに話してくれました。普段はイギリス英語と接することが多いこの方、イギリス英語があまり好きでなくなったとも。。。
やっぱり、アメリカ英語とイギリス英語、相互排他的な(mutually exculsive)ところがあるんです。ある程度勉強した人は、大抵どちらか贔屓(ひいき)があるようです。
両者の違いはいろいろ(can'tの発音とか、R音の有無とか)ありますが、一番本質的なポイントは・・・
英は息(無声)が好き、米は声(有声)が好き。(より正確に言うと、好き嫌いというより、それぞれがそれぞれに意識がより向いているということです。話すときも聞くときも)
英語音声学入門(松坂ヒロシ著)には、LITERATUREの発音を例に取った説明があります。
米語では、LITERATUREの1つ目のT(母音に挟まれた「ナカT」が)有声化し、結果、2つ目のTの無声子音を除いて全て有声となる。
逆に英語では1つ目のTから2つ目のTまで無声化し、結果、語頭のLIと語尾のUREを除いて全て無声となる。
この結果、LITERATUREの英米発音を比べると、相当印象が違うものとなります。
では分かりやすいように文字の太さを変えて見てみましょう。声が太字。息が細字。
普通発音 LITERATURE
米語発音 LITERATURE (ITE→ITE)
英語発音 LITERATURE(TERAT→TERAT)
米語の場合、太字で挟まれた細字のTは太字になります(これは有名)が、英語の場合は細字に挟まれた太字が細字になるんですね~。まるでオセロみたい。
無声(voiceless)⇔ 有声(voiced)の切り替え(voice change)が面倒くさいから、好みのほうで通しちゃうというのが理由でしょうか。こういうのを発音の経済性と言います。
みなさんは息と声どちらが好みでしょうか。それともきっちりしっかり切り替え派?
0コメント