フォニームとは(ピザの切り分け)
フォニーム(phoneme)とは何でしょうか。音素と訳されます。これは、ある言語で、同じ音と認識され、機能している音の範囲の名前です。そして面白いことに、その言語を母国語とする人でさえ、同じ音だと思い込んでいるのです。
日本語を例にとると、振り仮名は読みを表し、例えば/ん/はみんな同じ音と思っていますが、実際には口の奥で言う[N]だけでなく、[m]になったり(なんば)、[n](あんない)になったり、鼻母音になったり、広い範囲を含んでいます。
また米語を例にとると、例えばTはみんな同じ音と思っていますが、実際には、語頭のTは強く、舌が歯茎を離れた後、息がかなり続き、母音へ移行します。一方、母音に挟まれたTは、舌が歯茎を離れた後、息の時間がとても短い。さらに語尾のTは閉鎖したまま破裂しないで終わります。
日本人が英語を勉強すると、英語の方が母音も子音も数が多いので、より細かく音を分けて区別することに意識が向きますが、一方でどの範囲まで同じ音とみなすかという意識も大事であることが分かります。
ここにありとあらゆる具を載せたピザ(=音)があると思ってください。
ある日本人は生まれると、ずーっと、いつもある方法で切り分けています。そして、その切り分け方以外ではピザが見れなくなります。ある米国人は生まれると、ずーっと、いつも別のある方法で切り分けています。そしてやっぱり同じようになります。そこで問題。日本風に切り分けてしまったピザを米国風に切り分けるにはどうするか。
1)両者を比較しながら少しずつ修正をかけていく。
2)もう一枚ピザを頼んで、米国風に切り分ける。
2)もう一枚ピザを頼んで、米国風に切り分ける。
1)はすでにやっているけど、2)のやり方はどうするのか。初めてピザを食べた時みたいに音をとらえるということ。赤ん坊の耳?オウムの耳?
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